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【モータースポーツ】2007 F1「第6戦 カナダGP(決勝)-2」

 ということで、ここまでのポイント・スタンディングは以下の通り。

・第6戦カナダGP終了時暫定
■ドライバーズ・ランキング
1,ルイス・ハミルトン(McL) 48P
2,フェルナンド・アロンソ(McL) 40P
3,フェリッペ・マッサ(FER) 33P
4,キミ・ライコネン(FER) 27P
5,ニック・ハイドフェルド(BMW) 26P
6,ジャンカルロ・フィジケラ(REN) 13P
7,ロバート・クビサ(BMW) 12P
8,アレクサンダー・ブルツ(WIL) 8P
9,ヘイキ・コバライネン(REN) 8P
10,ニコ・ロズベルグ(WIL) 5P
11,デビッド・クルサード(RBR) 4P
12,佐藤琢磨(SAF) 4P
13,J.トゥルーリ(TOY) 4P
14,R.シューマッハ(TOY) 2P

コンストラクターズ・ポイント
1,マクラーレンメルセデス 88P
2,フェラーリ 60P
3,BMW 38P
4,ルノー 21P
5,ウイリアムズ・トヨタ 13P
6,トヨタ 6P
7,レッドブルルノー 4P
8,スーパーアグリ・ホンダ 4P
9,ホンダ 0P
9,トロロッソフェラーリ 0P
9,スパイカーフェラーリ 0P

マクラーレンメルセデス
 開幕戦当初はフェラーリとの差があったものの、ここ数戦では立場が逆転しているといっても過言ではなかろう。開幕戦後のフェラーリのフレキシブル・アンダーパネル封印に成功したマクラーレンは、マシンの差を埋め追い越した感がある。元々、ドライバーの能力ではフェラーリと互角以上であるので、マシンの仕上がりさえ良ければコンストラクターズ・タイトル奪還も夢ではなさそうである。カナダの走りを見る限り、アメリカでも期待できそうである。
 ルイス・ハミルトンが、2位のフェルナンド・アロンソに8ポイントの差をつけたというのは大きい。仮に、1戦で追いつこうとするならばハミルトンがリタイヤでアロンソが2位以上でポイントが追いつく計算となるが、ハミルトンの予選や決勝での走りを見ているとドライバーのミスでのリタイヤの確率は低そうである。アロンソが1位で、ハミルトンが2位を繰り返していても追いつくまでに5銭がかかってしまう計算である。同チームでの8Pというのは、かなり大きい差である。

フェラーリ
 1位のマクラーレンと28Pもの差がついてしまった。第4戦スペインGP決決勝でのキミ・ライコネンのリタイヤは電気系統が原因であるので仕方ないが、第5戦モナコGP公式予選Q2でのキミ・ライコネンのミスによるクラッシュ。第6戦カナダGP決勝でのフェリペ・マッサのピット出口信号無視による失格。これらは大きいミスであり、皮算用ではあるが12P(4位、3位)を損している可能性がある。マクラーレンとの差は僅差であるものの、6を消化した時点での28P差は大きいのではなかろうか。今回のカナダで、BMWのニック・ハイドフェルドが速さで2位を獲得しているのも今後に向けての不安材料である。
 マッサは、1位ハミルトンに15Pもの差をあけられてしまった。この差は大きく、ドライバーの力差はモナコで見せてしまったので、今後フェラーリF2007が得意とするコースで巻き返すしかないだろう。
 ライコネンは、1位ハミルトンに21Pもの差をあけられている。ドライバーズ・サーキットでは朗かにマッサに勝っているが、ライコネンらしい走りに見えないのも事実。ザウバーマクラーレン時代の走りを期待したいものである。

BMWザウバー
 2位のフェラーリとは22P差があるものの確実に差を詰めている。今回のカナダでは1位ハミルトンと2位のハイドフェルドは、セーフティーカーの影響はなかったと言える。いわば、実力のポディウム獲得である。
 開幕数戦は、マクラーレンフェラーリの2強との差が歴然であったBMWザウバー・チームであるが、カナダではフェラーリを圧倒していた。決勝でのロバート・クビサの大クラッシュにはヒヤリとさせられたが、大事に至らず一安心。週末のアメリカGPには、第3ドライバーであるセバスチャン・ベッテルが起用されそうである。ちなみに、彼も速い。

ルノー
 3位BMWとの差は17P。この差以上に、マシンの差は大きい。マシンも徐々に良くなってきてはいるが、3強との差は歴然である。しかし、中段グループの中ではウイリアムズと共に上位であろう。
 フィジケラの個々数戦の走りは評価できるし、コバライネンも徐々に良くなっている。元々彼は、ハミルトンやニコ・ロズベルグ級のドライバーであるのだが、序盤からミスが目立つ。もしかしたら、開幕戦のミスのプレッシャーから解き放たれていないのかもしれない。
 
●ウイリアムズ・トヨタ
 4位ルノーとの差は8Pであるが、流石はウイリアムズである。だいぶマシンがまとまってきたように見えるし、なんと言ってもニコ・ロズベルグの活躍が目覚ましい。2005年の初代GP2王者の肩書きは伊達ではない。

トヨタ
 5位ウイリアムズとの差は7Pという僅差であるが、実際にマシンの差は大きい。同じエンジンを使用している両チームであるが、着実に進歩しているウイリアムズとは逆に、新サスペンションのおかげでJ.トゥルーリが走れなくなってしまっている。元々、TF107がR.シューマッハに向いておらず、彼の走りに合わせるための改良であったようであるが、カナダGPを見る限りでは酷い挙動をあらわしている。トゥルーリがQ3まで進んでいるのは、彼の腕であろう。
 カナダでの更迭が噂されていたラルフ・シューマッハであるが、今回の決勝では7位完走を果たして2Pを獲得している。しかし、第3ドライバーであるフランク・モンタニーの評価も高いだけに、彼の更迭の噂は消えないものであろう。

レッドブルルノー
 6位トヨタとの差は僅かに2P。しかし、SAFホンダにポイントで並ばれてしまった。カナダでのクルサードは、マシンのトラブルが目立っていた。決勝での彼のペースは毎戦速いだけに残念であるが、今回はウェバーも決勝のペースが良かった。ウェバーの予選は相変わらず速いが、それだけに決勝序盤のスピンは痛い。また、ピットタイミングも1度大きくロスしたタイミングとなってしまった。これは、チームとして勉強すべき事柄である。
 だいぶエイドリアン・ニューウィーのマシンらしくなってきたが、このチームは風洞のデータがおかしいので、勘に頼る部分が大きいのがハンデになっている。カナダでは、兄弟チームのトロロッソフェラーリとレースする場面も見られたが、元々ベースが同じマシンなので、見ていて楽しい。

スーパーアグリ・ホンダ
 佐藤琢磨が第4戦スペインGPでの8位入賞、そして第6戦カナダGPでの6位入賞と、全4Pも獲得してしまった。開幕戦のQ3進出ですら驚いたものであるが、昨日は途中から入賞を確信してしまうほどの走りであった。しかし、2回目のストップがなければキミ・ライコネンの前でフィニッシュできていた可能性もあるが、ソフトタイヤの状態によるが昨日以下の順位の可能性もあり、あのストップについての賛否はいえない。
 ただ、ラルフ・シューマッハオーバーテイクしただけではなく、2年連続王者のアロンソを交わした映像には興奮させられたし、昨日のレースはハミルトンが主役であったが、レース終盤世界中のF1ファンが彼の走りに注目していた思う。現に国際映像では、佐藤琢磨の走りが放送されつづけていた。CSでのレース観戦後に地上波をチェックしてみると、ラルフ・シューマッハオーバーテイクした場面がCM中だったようで...。仕方ないですな。

●ホンダ
 本家ホンダは今だにノーポイントである。今年で契約が切れルーベンス・バリチェロは、私なら切る。ジェントン・バトンと似たようなドライビングをするドライバーを獲得するか、佐藤琢磨を復帰させてSAFには若手を起用させる。
 ただ、それよりもRA107改の登場が急務であるが、現行のRA107もブレーキング時の挙動が安定してきた。しかし、SA07(RA106改。w)のレベルには到達できていない。

トロロッソフェラーリ
 2004年国際F3000王者であるヴィンンタント・リウィツィと、2005年GP2ランキング3位のスコット・スピードの走りは素晴らしい。兄弟チームであるレッドフル・ルノーとリアセクションだけ異なるマシンを使用しているためか、走りのレベルはさほど変わらないと、ここ数戦は見ることができる。元々、ドライバーのレベルは申し分なくポイントを獲得できるレベルにはある。

スパイカーフェラーリ
 正直、開幕戦当初のマシンの挙動は酷かった。まるで、某ゲームのフォミュラーカーの挙動をリアル世界で表現してしまったように見え、完走できないドライバーたちに同情していたものである。実は、トロロッソよりもスペック落ちのエンジンを供給されており、シャシーだけではなくエンジンもレベルの低い仕上がりとなっている。来期からカスタマー・シャシーもでてくるし、セカンド・チームの重要性も増してくる事から、ワークス・チームに売却したほうが良いと個人的には感じてしまう。