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【F1】開幕戦 オーストラリアGPを振り返って

 マクラーレンからフェラーリに移籍したキミ・ライコネンフィンランド)が、鮮やかなポールトゥフィニッシュを飾ったレースから一夜が明けましたが、開幕戦を振り返って私なりに感想を書いてみたいと思います。

 まず、マクラーレンですが昨年の王者フェルナンド・アロンソが2位。新人ルイス・ハミルトンが3位と上々の滑り出しでした。あきらかにフェラーリF2007にやや劣っているMP4-22ですが、昨年型のMP4-21と比較すると信頼性が高いようです。と、言っても1戦しか経過していませんが、MP4-21はエイドリアン・ニューウェイ(現レッドブル)作ですが、空力を優先したために排熱処理が良くなくて信頼性を落としてしまい、勝てるレースも棒に振っていた傾向があります。
フェラーリF2007の出来を考えると、2−3位フィニッシュは最高の結果でしょう。

 ルノーは、5位にジャンカルロ・フィジケラが入賞と、新人のヘイキ・コバライネンが9位。アロンソがいなくなったルノーは開幕戦を苦戦してしまいました。特に、コバライネンのミスがTVで放映されていましたが、少しでもポジションを上げようという必死さが伝わる反面、自分を押さえるという精神面の問題が見受けられました。
R27のポテンシャル次第では、3番手のチーム力はキープできそうですが、年間タイトルは厳しいかもしれません。

 フェラーリは、ライコネンが優勝と素晴らしいスタートでしたが、フェリペ・マッサがエンジン交換で最後尾スタートとなってしまい、結果的には6位フィニッシュとなりました。土曜日フリー走行から本領を発揮したライコネン。それまで、タイムではリードしていたマッサにはプレッシャーがかかったことでしょう。また、公式予選Q2でギアボックストラブルがマッサに出てしまいましたが、信頼性に問題があるようです。ただ、フェラーリのことですから数戦以内には改善される事でしょう。F2007は、今年のチャンピオン候補ですが、アンダートレイに不正疑惑があるようです。

 ホンダは、ボロボロでした。スーパーアグリ・ホンダよりも下のグリッドからのスタートとなり、11位ルーベンス・バリチェロ、15位ジェンソン・バトンの結果からは問題点しか浮かび上がりません。これから、Bバージョンのシャシーを作成する事が一番の改善策かもしれません。それほど、RA107には失望しました。

 BMWザウバーは、4位ニック・ハイドフェルドという成績でした。残念ながらロバート・クビカはメカニカル・トラブルでリタイヤしてしまいましたが、F1.07には速さがあるようです。今後の課題は信頼性でしょう。

 トヨタは、8位ラルフ・シューマッハ。10位ヤーノ・トゥルーリでした。同じトヨタエンジンを搭載しているウイリアムズに僅差で負けてしまいましたが、決勝のペースはまずまずです。ただ、優勝争いとなると厳しいものがあります。今年こそ、優勝したいトヨタですが、上位陣との差は歴然です。TF107は、タイヤのあたたまりが若干遅いようです。

 レッドブルルノーは、明らかにポテンシャル不足でした。13位マーク・ウェバーは自力で予選を上位で終わる事ができましたが、デビット・クルサードは下位からスタートして、決勝後半にはアレクサンダー・ウルツ(ウイリアムズ・トヨタ)を無理にオーバーテイクしようとしてクラッシュしてしまいました。走りも良いところが無く、昨年のMP4-21+遅い。という印象です。RB3は、今後大きな改良が必要でしょう。

 ウイリアムズ・トヨタは、7位ニコ・ロズベルグ。18位アククサンダー・ブルツという結果でしたが、ブルツはデビット・クルサードレッドブルフェラーリ)に接触されたので、18位でもやむおえません。トヨタを押さえての7位は評価に値するでしょう。ただ、優勝争いとなると話は別です。

 トロロッソフェラーリのマシンであるトロロッソSTR02は、兄弟チームであるレッドブルRB3と同じです。といっても、リアセクションは搭載エンジンが違うので若干異なっていますが、スポンサーのステッカーでしか区別が付きません。
14位ヴィンタント・リウィツィ。スコット・スピードは、コースオフを喫してのリタイヤとなってしまいましたが、レッドブル同様に大きな問題がありそうです。

 スパイカーフェラーリは、形落ちのフェラーリ・エンジンを搭載している事もありますが、コーナーリングの挙動が異常です。17位にエイドリアン・スーティルが完走を果たしていますが、彼の頑張りでしょう。一方、クリスチャン・アルバースはレース序盤にコースオフを喫してのリタイヤでした。スーパーアグリSA07を訴える暇があったら、マシンの改良方法を考えるべきでしょう。

 スーパーアグリ・ホンダは、10番手スタートの佐藤琢磨が12位フィニッシュということで開幕戦は素晴らしい結果となりました。昨年のホンダRA106に極似のマシンはスパイカーに訴えられる事となりそうですが、仕方ないでしょう。(笑)
個人的には、レッドブルトロロッソは今年型のマシンに似ている(というか同じ)ので、そっちを訴えて欲しいものです。ただ、欧州のスポーツなので日本人をパッシングするのは無理も無いでしょう。あの、ジェンソン・バトンですら「あれは、昨年優勝したマシンと同じだよ」という発言をしていましたからね。