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清原、打撲で全治3週間(1)

宣戦布告だった。この日午後、清原は検査に訪れた病院から、自らの意思で球場へ立ち寄った。球団広報立ち会いのもと、治療を受けた左手をジャケットのポケットに突っ込んだまま、せきを切ったように話し出した。「守るべきものを守りたい。もし、そういうことがあれば、命を懸けてマウンドへ走っていき、そいつを倒したいと思います」暴力容認ともとれる過激な言葉を、涙をこらえながら、切々と並べた。

長期離脱も覚悟した左手の診断は「打撲で全治3週間」。「骨折とあきらめていましたので。これも、仰木さんが守ってくれたのかな、と」最悪の事態は避けられ、ホッとした気持ちが拍車をかけたのか。死球から一夜明け胸の内をさらけ出した。
3歳の長男の涙が伏線になっていた。死球を受けた20日の日本ハム戦(東京ドーム)には、家族を招待していた。「その1打席目でデッドボール。チビが涙いっぱいこらえながら、病院に見送ってくれて…」

西武時代の1989年ロッテ戦で、死球を投げた平沼にバットを投げつけ、体当たりして以後、我慢を重ねてきたプロ野球最多196個の死球王。しかし、守るべきもののためには…。
並々ならぬ決意で現役続行を選んだ38歳は「周囲から非難、制裁を受けても」と、覚悟の上で鬼気迫る意思表示を決めた。
報道陣が会見を切り上げようとしても、熱い思いが口をついた。「昨日は眠れなかった。チビの涙をためた姿を見たら、オレはもう…。やられっぱなしで入院するぐらいなら、こっちから行って守りたい」22日は1軍の練習に参加し、登録抹消せずに早期復活を目指す。井筒チーフトレーナーも「バットを握るのは、3日はしんどいかもしれないが、3週間はかからないだろう」と軽症であることを説明。「強い気持ちを持って、チームのため、大切なものを守るために戦っていきたい」と誓う主砲。圧倒的な存在感を増して復活するはずだ。